美学とビジネスの妥協点を探す

先日、Twitterで少し書いたが、キャリアの見つめ直しのようなことを行っている。先週は仕事に少し余裕が有る一週間だったため、色々と考え直していた。

幾度かブログでも書いているが、「コンサルタント」と「コンサルファームでの仕事」は異なる。特に近年、その傾向は顕著になって来ていると思う。

私は「コンサルファームでの仕事」を追求するという志向は持っていない。「コンサルタント」としての戦闘力を高めるための努力は怠らないが、「コンサルファームでの仕事」は時としてそれと相矛盾する。

一方で、独立してコンサルタントとして食って行けるのか、と問われると、これもまた難しいと考えている。真のコンサルタントとして食べて行けるのは本当にごく一握りの人であって、それ以外の人は「コンサルファームでの仕事」よりも「コンサルタント」からかけ離れた形でしか生きて行けていないのではないかと思う。

現実を見ることも必要。

キャリアを考える上では、自分が持つ職に対する「美学」と、現実としての「ビジネス」の妥協点を探すことが重要だと考えている。

どのような仕事であっても、その道である程度のキャリアを積めば自分の中で「美学」が出来上がって来ると思う。「このような価値の出し方であるべき」と言ったようなもの。

しかし、「美学」に拘り過ぎても行けない。「ビジネス」として成り立たない「美学」は、単なる自己満足。

「武士は食わねど高楊枝」といった価値観も有るとは思うが、少なくともプロフェッショナルとして職に就いている以上、食えないのだとすると無意味。価値が無いということ。

「美学」と「ビジネス」、どこに妥協できるポイントが有るのか。それを探す。

若手と話していても、ある種の案件について「これはコンサルがやるべき案件ではない」といった考えを聞くことが有る。
このような考えを持つことは悪くないが、若手が持つこの類の考えは単に「青臭い」という場合が多い。「ビジネス」もしくは「稼ぐ」という現実を考えず、単に(しかも浅い)「美学」(のようなもの)だけに依った考え。

「ビジネス」を成り立たせることは非常に難しい。
まずは、しっかりと稼げるようになる。ここに到達することが必要。

一方で、「ビジネス」に終始するだけだとつまらないと思う。
せっかく一度きりの人生で、最も多くの時間を費やす「仕事」という対象。やるからにはとことん突き詰めて行きたい。

やりたいことは、収益を追求するゲームではない。
プロフェッショナルとしての価値を如何に高めるのか。そして、プロフェッショナルとして如何に生きるのか。自分なりの「美学」の模索と追求。

一方で、しっかりと「ビジネス」としても成り立たせる。

そのために、どのような形を示すのか。

・・・と、まだまだ苦悩中。

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