コンサルタントとして闘う覚悟を決める時期

昨日書いた下記の記事に絡んで。

「長く続けようと考えない方が良い」と書いたが、補足すると、これは若手(アソシエイト以下)についての話。

コンサルタントという仕事は、マネジャーに昇進した辺りから見える景色が変わり始める。
ここに来ると、コンサルタントという仕事の本当の面白さを感じることが出来るようになると同時に、その難しさや奥深さを痛感するようになると思う。

ここから先は、相応の覚悟が求められると思う。
そのため、マネジャー昇進を一つの転換点とし、このタイミングで、今一度自分のキャリアについてしっかりと考えた方が良い。

端的に言えば、「コンサルタントとして闘う覚悟を決めるか」ということ。

  • コンサルタントとして闘うのか否か
  • その場として、コンサルファームに属するのか否か

この2点について考える。

コンサルタントに限らないだろうが、やはり、その道で生きるのであれば相応の覚悟が必要。
特にコンサルタントの場合、中途半端な気持ちでは単純に辛いキャリアになると思う。

今一度、この仕事を突き詰めた時に楽しみを見出せるのか、それが本当に自分が求めているものなのか、といったことを自分に問い直す。
それについて「YES」と答えられるのであれば、そこからはコンサルタントという仕事に徹底的に向き合う。

このような姿勢が必要だと思う。

なお、私はマネジャーに昇進後3,4年で経ってようやく覚悟を決めることができた。かなり迷った。
そこで初めて、真剣にコンサルタントという仕事に向き合ったのかも知れない。

ちなみに、「コンサルタントとして闘う AND コンサルファームに属さない」という選択肢は当然だが、「コンサルタントとして闘わない AND コンサルファームに属す」という選択肢も有る。

これは、「コンサル」というビジネス/売り物を拡大させるゲームに徹するということ。
特に総合系ファームの場合(最近は戦略系ファームもだが)には、この道の方が実は主流だったりする。

マネジャーの後半以降は、どのようなキャリアを志向するのかにより、選ぶべき道などが大きく変化すると思う。
いずれの道に進むにせよ、コンサルタントとして闘うのか、それとも、あくまでもコンサルタントを一つのキャリアステップとして割り切り、異なる道を志向するのか。

どれが良くて、どれが悪いというものではない。

自分の価値観、強み等を踏まえ、「自分はこの道で生きる」という覚悟さえ決められれば良いと思う。

なお、「コンサルタントとして闘う」と書いたが、「コンサルタント」という言葉をあまり狭く定義しない方が良いと感じる。

業界自体がかなり変化が激しく、所謂「コンサルファーム」が必ずしもコンサルタントであるとは限らなくなる一方で、ファーム以外の立場でコンサルタントの価値を代替する所が出て来ると思う。

ファンドの一部の仕事などはそのようなものかも知れないし、所謂「プロ経営者」もその延長線上に有るのかも知れない。
(これは、「コンサルタント」をどのように捉えるのか、という大きな議論が前提として必要で、その捉え方によって答えが変わる)

・・・と書いたが、少し前提が必要で、ファームや、そのファーム内で置かれた状況によって違うかも知れない。
私自身、最初に総合系でマネジャーになった際には難しさや奥深さは感じず、一方で面白さもさほど感じなかった。

一方で戦略系に移った後に再度マネジャーになった後には、まずは難しさに直面し、次に奥深さに愕然とし、その後に面白さが感じられるようになった。

これは以前、戦略系と総合系を対比する記事で触れたことにも絡むのだが、マネジャーレベルが最も両者の差が大きい。

この点は改めて書こうと思うが、総合系のマネジャーは営業の性質を帯びる。一方で戦略系の場合は純粋にデリバリを担うマネジャーという性質が強い。
多分、戦略系でマネジャーが営業を担うケースは少ないと思う。(リピート受注は別)

いずれにせよ、マネジャーになった辺りで、キャリアについてはしっかりと考えた方が良いし、そこから先にコンサルタントして闘うのであれば、そのことに覚悟を持つこと。

これが必要と感じる。

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