コンサルタントになる人が入社前に読んでおいた方が良い本

4月からコンサルタントになる人も多いと思う。

私はコンサルタントとして必要な知識・スキルについては(特に新卒については)コンサルタントになってから学べば良いと思っている。それよりも、入社前には入社してからできないようなこと(仕事と全く無関係な本を読む、旅をする、友達と遊び尽くす、ボーっと過ごす 等)をした方がよほど良い。

とは言え、入社前に余裕が有るのであれば読んでおいた本が幾つか有る。

今回はこれについて。

戦略コンサルタントは「考える」ことが仕事。しかし、ファームに入った後に「考える」ことに正面から向き合う機会は(入社当初は)非常に少ない。案件で直面する作業に忙殺される。

また、「案件をこなす能力」 は指導していたとしても、本質である「考える」まで育成の意識が及んでいないパートナー/マネジャーも多いと思う。

そのような環境で仕事をしていると、確かに「作業者」としてのスキルは上がるのだが、逆に「コンサルタント」からの乖離は大きくなることが多いと思う。

「考えるとは何で、どのようにすべきなのか」

「作業」をする際にもこの点を意識するだけで、成長のベクトルが全く異なる。

そのためにも、まずは「考える」ということに関する本を入社前に読んでおくことをお勧めしたい。

「考える」ということについては色々な著者が色々な本を出しているので、自分にスッと入って来る本を読むのが良いが、戦略コンサルタントになる人に向けて私が勧めているのはこの本。

知的複眼思考法
誰でも持っている創造力のスイッチ

非常に有名な本なので読んだことが有る人も多いと思うが、戦略コンサルタントという仕事に照らすと、この本はやはり良いと思う。

コンサルタントの思考の基本がこの本にまとめられていると思う。「単眼」にならず「複眼」的に物事を捉える、それがコンサルタントの付加価値に繋がること。

例示を含めてかなりしっかりと解説してくれているので、「どのように考えるのか」ということについての理解を高めるのに役立つと思う。

また、ここに書かれている内容は、大学でしっかりとした教育を受けていると当たり前のものとして出来ていることが多い。しかし、企業に入ると結構早くに失われる。

戦略コンサルタントであっても同様で、特に若手は目先の作業に忙殺されるので、「考える」という基本が疎かになり易い。「作業に追われているな」と感じたら、移動時間にでもざっと読み返すと良い。最初に一度しっかりと読んでいれば2回目以降は簡単に読み終えることができるので。

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