先日、Twitterで書いたことに絡んで。
同感。
中途は出来れば社会人3年以内、かつ、(名目上の職位は別として)アナリスト教育をしっかりと受けられる立場で入ることが必要だと感じている。
基礎からしっかりと層を積み重ね、固めて行かないと、早晩崩れる。 https://t.co/N5dcm4Lq8j— 小暮 隆(仮名) (@KogureTakashi) 2020年4月3日
「戦略コンサルタント」という仕事に限定すると、ここで書いた通りだと考えている。
事業会社での経験というのは生き辛い。勿論、生きる場面もたまには有るのだが、それ以上に「戦略コンサルタント」としての要素を強く求められる。そしてこれは新卒スタッフの方が圧倒的に強い。
この差はマネジャー以降で更に大きくなると思う。
先日ブログで書いたこと(「マネジャーになるまでにすべきこと」)だが、アソシエイトの能力をかなり高い水準で満たしていないと、マネジャーになって「巻き取り」の局面で弱くなる。また、経験幅も限られる。
そのため、戦略コンサルタントとして生きるなら、なるべく早くに転じた方が良い。
とは言え、30歳過ぎで転職しても生き延びている人も居る。そのために何が必要なのか。
一番は、取り敢えず入社時になるべく職位を下げて入る、ということだと思う。
これは絶対だと思う。
採用時には前職での収入が影響するので、元々比較的報酬水準が高い業界に居た人は、いきなりアソシエイト後半位で入社するというケースも少なくない。
しかし、これは避けた方が良い。
戦略コンサルタントの仕事の基本は全て、アナリスト教育によって培われると言っても良いと思う。ここで如何に徹底した訓練を受けるのかが重要。
理想的にはアナリストで入る。それが駄目でもアソシエイト前半で入ることが必要。目先の給与に囚われてアソシエイト後半で入っても、コンサルタントとして必要な能力が身に付かない。
その上で、プライドを捨てる。これは絶対不可欠。
30歳前後だと社会人経験6年から8年といった形。前職では既にそれなりの仕事も任され、後輩への指導なども担っているような立場になる。
しかし、前職での仕事とコンサルタントの仕事は全く別物と考えた方が良い。プロ野球選手がいきなりJリーガーに転じた、位に違うと考えた方が良い。「運動神経と基礎体力が重要」というのは変わらないが・・・程度。
そのため、自分は末端の人間なんだ、という認識を持ち、自分より年下の先輩の指導を素直にしっかりと受け入れる。雑用などにも率先して取り組む。この時点で十分に出来ていない人が多い。
そしてもう一つ、「保守本流」を目指さないこと。30歳前後で転じた人は「亜流を極める」という意識の方が良い。
特に初めのうちは「保守本流」の戦略コンサルタントになることに憧れを持つ。しかし、ここはプロパーの中でも選りすぐりの人間が、徹底的に鍛えられて辿り着く所だと思う。30歳前後では既にプロパー内でも競争が完結しているとも言える。
それよりも、他の人が嫌がる所で闘った方が良い。ここはプロパースタッフがどちらかと言えば苦手とする部分。価値が出し易いし、重宝される。
「戦略コンサルタントになってこんな仕事をするのか」というようなことは言わず、人が嫌がったらチャンスと思った方が良い。保守本流に「近い」所までは道が続いているはず。
これらに加えて、アナリスト、アソシエイトの内に量を経験していなければならないことを自分の努力(仕事以外の時間)でカバーすること。
アウトプットを読み漁る、Excelを使い倒す、等々。質の前に量は不可欠。
これらが出来て初めて、通常の競争の土俵に乗ることが出来ると思う。