スタッフの適正稼働率はどの程度なのか

スタッフのアサイン調整などをやっていて、ふと考えたこと。

「スタッフの適正稼働率はどの程度のなのか」

これは、以前から幾度も考えていて、ファーム内のマネジメント会議でも話題にしているのだが、常に無視される傾向が有るテーマ。

うちのファームは特に、「稼働率は高ければ高いほど良い」という発想が強い。そもそも、稼働率100%を前提に議論するケースが多い。

稼働率を考える際には、一方では収益の観点から見る。この観点からは当然、高ければ高い方が良い。

しかしもう一方で、特にスタッフの稼働率については、リフレッシュに要する時間と、新しいインプットに充てる時間。これを考える必要が有る。

コンサルタントという仕事はプロジェクト期間中は全力で臨む。一方で、不足している知識をインプットする、これまでのプロジェクトを振り返る、「人間力を高める」ために時間を費やす、といったことの重要性が非常に高いと感じている。

ある程度の立場になると、色々とコントロールしながら、または状況を見ながらこれらの時間を取ることが出来るようになる。
私自身はここ数年、非常に流れが悪いので、割り切って領域をシフトするための投資に充てている。

しかし、スタッフについては放っておくと、特に優秀なスタッフ程に稼働率が高くなり過ぎ、これらの時間を取れなくなる。

私の中で、2/3(≒65%)程度を一つの目安と考えている。

平均のプロジェクト期間にもよるのだが、3ヶ月1タームで回すことを前提にすると、これ以上になると一気に逼迫感が高まると考えている。あくまでも感覚だが。

概ね、3ヶ月のプロジェクトの後に1.5ヶ月のインターバル、もしくは5-6ヶ月走って2ヶ月位のインターバルが有る位の感じ。

イメージとしては、準備および残務処理も含めて3.5ヶ月間はプロジェクトに全力集中し、2週間はリフレッシュ。
旅にでも出て、頭も身体も休める。
ここまでで「そろそろ何かしたい」という気持ちになる位に回復させることが必要だと思う。

その上で、2週間位はインプットなり、プロジェクトの総括なり、次のプロジェクトに向けた勉強なりに充てる。

多分、この位の感覚でないと、長く続かないと思う。

プロジェクトを走らせるだけだと、作業を進める能力は高まるのだが、厚み/深みのようなものが出て来ないと思う。

当然、プロジェクト開始のタイミングとかとの兼ね合いも必要だし、こんな綺麗事では済まないのだが、単に「空いているから」という理由でアサインを繰り返しているのは育成上良くない。

と思いつつ、難しいな、と。

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