twitterで書いた
ということに絡んでコメントを頂き、コメントで返そうとしたが、少し長くなりそうだったのでブログにまとめる。
まず、私が世界史を学んでいるのはなぜか?
一つは、現在の各国の関係性や価値観の背景を把握するため。これは仕事上でかなり直接的に生きる(と言うか、知らないとまずい)と思っている。
もう一つは、世界史は人間・組織の心理と行動が凝縮されたものなので、栄枯盛衰を通じてそれを理解するため。特に崩壊の過程を理解することはコンサルの仕事で役に立つ。
この目的に照らし、私は世界史は横(地域)の関係性が重要と考えている。
政権の意思決定については、他の国からの影響を非常に大きく受ける。そのため、前提としてどのようなことがその時代に起こっていたのかを見ないと理解できない。
そのため、国単位で見るのではなく、縦に年代、横に地域(アジアは少し細分化し、後は東欧、西欧、中東・・・程度)の軸を取り、出来事(史実)や各出来事間の影響についての考え(解釈)をまとめる、ということを行った。
とは言え、いきなりこんなことから始めても訳が分からなくなる。全ての時代にこんなことをやっても無駄なので、掘り下げて考えるのは特定の時代だけ。
流れとしては
- 概観をザックリと掴む
- 初歩的な知識をまとめて入れる
- 横の繋がりを見る(上述のこと)
- 深掘りしたい地域(私は主に東アジアと中東)について縦にしっかりと見る
という形で進めた。
参考までに私が読んだ中で良かったと思う本を並べておく。
(版は実際に読んだものと違う可能性有り)
なお、私は高校・大学を通じて世界史を学んだことは(少なくとも記憶の限り)無く、40歳近くになってから学び始めた。その時点での知識は中学生+α程度。
そのため、かなり初歩的な所からでお恥ずかしいが・・・。
本当に最初の一歩。馬鹿にされるが、非常に良い。
最初は小中学生向けの漫画を買おうとしていたものの、電車の中で読むことを考えて躊躇した所、これが目に入ったので購入した覚えが有る。
(中身は小中学生向けと同じらしい)
定番だが、まず大きな流れを一気に掴むために良い。
なんだかんだと、まとまった知識を入れるのには教科書。
東アジアについて色々と考えたくて買ったもの。
このシリーズは非常に良かった。
中東(+その他のイスラム圏)について。簡単に読めて分かり易い。
国・地域毎にまとまっているので、理解もし易い。
とは言え、この地域については情勢も変わっているので、少し古いかも。
どうしても、世の中の「世界史」は欧米視点になる。
歴史は勝者の目線で描かれるものなので致し方ないのだが、バランスを取るためにこの本は非常に良い。
戦略コンサルなら、この本は読んでおいた方が良い。
タイトル見て買った本。まだ私も一度しか読んでいないが、目を通して損はないかと。
(やや物足りない感じもするのだが、もう一度は読もうと思っている)
もう、世界史とは無関係に近いが、全くの個人的興味から読んだ本。所謂「東清鉄道」の話。(興味に合えば)非常に面白い。
確か、中国の近現代史について深掘りしようとして本屋に居て、目に入って買い、元々の目的の本よりも先に読んだ覚えが有る。
<2020/8/19追記>
先日本棚を整理していて、世界史に絡めて読んでおいた方が良いと感じた本を追記。
あまりにも有名になった本だが、これは必読。
世界史を学ぶ上では、三大宗教についての知識を整理しておいた方が良い。
そのような目的で非常に適していると感じる一冊。
先日のブログでも紹介した本。
(参考:「書籍録『帳簿の世界史』」)
コンサルという仕事に対する示唆も多いが、純粋に読み物としても面白い。
「飛び地」を通じて歴史を学べる本。
基本的に飛び地は様々な経緯の結果として出来上がっているのだが、その経緯を読んでいると非常に面白い。
なお、こちらは読み物として極めて面白いだけで、コンサルという仕事に対する示唆は特に無い・・・。酒を呑みながら気楽に読む本。
(この本をお勧めしたくて追記を始めた)
いつも良記事拝見させて頂いております。
小暮様の経済学関連の本のおすすめリストも気になります。