書籍録「昭和16年夏の敗戦」

最近、本棚の整理(入れ替え)をしている際、ふと目に留まり再読した本。

改めて読み、唸った。

昭和16年夏の敗戦 (中公文庫)

昭和16年夏の敗戦 (中公文庫)

 

 

太平洋戦争開戦前に、仮に対米戦争を仕掛けた際に勝てるのかを軍部の若手エリートにシミュレーションさせ、実はどのような展開になるのか、ほぼ予測出来ていたという話。

さすが猪瀬氏という感じの、徹底的な取材に基づくノンフィクション。

 

太平洋戦争の裏に隠された事実を知るという意味でも勿論有益。教科書などで戦争が始まるまでの経緯が簡単に触れられているが、真因はもっと根が深い。その点を考えることが出来る。

 

加えてコンサルタントとして経営を考える上でも示唆が多い。

この本を読んで感じるのは既視感。今まで色々な企業を見て来て、同じような状況を数多く体験している。

そうすると、これは日本の組織の特性として考えるべきこと。組織の課題がここまでの悲劇を生むということはしっかりと踏まえた方が良いと感じる。

 

色々と考えさせる一冊。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です