知識を改めスタイルを変化させる

昨年ファームを移り、チーム作りに奔走しているうちにまた秋を迎えてしまった。
ゼロから作り始めたチームは取り敢えず形を成しつつあるが、まだまだ途上。人材の質的な強化・量的な拡充、そして従来とは異なるタイプの案件を生み出すための仕掛け作り。

昨年来進めているのは知識のアップデート、そしてスタイルの変化。
コンサルとしてのキャリアも長くなって来たが、かなり大幅に知識を組み立て直し、そして様々な面での仕事のスタイルを変えないといけない時期に来ていると思う。

コンサルに限らず、20年間も続けていれば何らかの「専門家」になっているはず。しかし、この「専門家」であるということを自分自身で認識し始めたとしたら、それは同時に危険な兆候だとも感じている。

自分自身で「専門家」であるという認識をしている領域で物事を考える場合には、かなりの固定観念が入り込んでいると思っている。「これはこのようなことが当然である」という知識と経験によって裏打ちされた感覚により、思考を飛ばす。
それによって答えにいち早く到達する。

しかし、そもそも戦略コンサルという仕事自体が「専門家」のそのような思考スタイルを否定することによって成り立っているはず。
例えば自動車業界の顧客を相手にする場合には、自動車業界の「専門家」が「当然」と思い込んでいることに対して、別の切り口から考えることのよって否定する。固定観念を打ち破る。
「専門家」故に見えなくなっていることを示すことが戦略コンサルの仕事。
戦略コンサルを自負する人も多くが、その「専門家」の罠に陥っているように感じる。

若手スタッフと一緒に仕事をしていると、自分自身の感覚が微妙にずれて来ているように感じる時が有る。この感覚のずれを正さないと、あっという間に「老害」と称される存在になるのだと思う。
とにかく、常に変化すること、周りの変化に適応することを意識しないといけない。
そんな危機意識は持ち続けたい。

知識のアップデートに関しては、単にその作業が楽しいということが大きいが。

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