自分の課題を直視することから成長は始まる

成長スピードが速い人と遅い人。これはかなりはっきりと分かれる。

この差が何で生まれるのかを考えると、勿論資質の部分も大きいのだが、それ以上に「自分の課題」に対して正面から向き合っているか否か、こちらも大きいと考える。

正確に言えば、資質は有っても、課題に正面から向き合わない人は、特にこの業界では消える可能性が極めて高い。

成長スピードが速い人は、自分の課題を直視するし、それ以上に「自分の課題が何かをしっかりと理解したい」という意識が非常に強い。

私はマネジャー以下の仕事について気になることが有ると、都度、伝えるようにしている。都度伝えることで、具体的にどの行動がまずかったのか、ということが理解できるため。

そうすると、成長スピードが速い人はすぐにアクションを取る。また、私が「こうすると良い」ということを伝えると、まずは愚直にやってみる。

一方で成長スピードが遅い人は、何かしら言い訳をして取り組まない。

この点については、課題だと認識した上で取り組まないのは、まだ救いようが有る。課題が自分のパフォーマンスに深刻に影響すると気付けば行動に移るため。

一番厄介なのは、課題を自分に都合の良い解釈によって課題だと捉えないこと。

課題を「自分の強みの裏返しなので、これを解決すると自分の強みが損なわれる」といったような解釈をする。もしくは「小暮さん(仮名)が細か過ぎるだけで、これが普通なんですよ」といったような主張をする、などなど。

「自分に課題が有る」という認識をすることから逃げている。

成長を考える際に、「強みを伸ばす」か「弱みを無くす」かといった議論が有る。何となく前者の方が最近の風潮のような気がする。

しかし、これはコンサルタントに限らないが、「強みを伸ばす」のは、その仕事で求められる基本能力について満遍なく及第点を取ってから。

コンサルタントについて言えば、少なくともアソシエイトまでは「弱みを無くす」勝負。マネジャー以上になって初めて「強みを伸ばす」ことの意識が加わると考えた方が良い。(それでも、マネジャー位までは「弱みを無くす」の方が強いと思う)

そのため、特に若手は、まずは指摘された課題についてはしっかりと直視して解決に取り組むべき。

とにかく、穴を一つ一つ潰す。

ちなみに、「私は褒められて伸びるタイプなので、ちゃんと褒めて下さい」と自分から言う人が居るが、経験則上、このタイプはかなり厳しい。

課題に直視することを避けているだけ。

どうしても穴ができるので、ハマるかどうかでパフォーマンスに大きな差が出る。上手くハマる道を見付けられれば良いのだが、結構偶発的なもののように感じる。

自分の課題が何か、これをしっかりと認識する。

認識した課題に対して、その解決手段を明確にする。

そして、その手段を愚直に実行する。

成長をするためには、この繰り返ししかないと思う。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です